局所麻酔と低酸素脳症|武蔵小杉駅前の歯医者、パークシティ歯科

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局所麻酔と低酸素脳症|武蔵小杉の歯医者、パークシティ歯科

局所麻酔と低酸素脳症

局所麻酔と低酸素脳症


歯科治療中の麻酔の原因により子供が低酸素脳症で亡くなってしまう事件があり、小さいお子さんをもつ保護者の方をはじめ、世間に大変なショックが走りました。
小さいお子さんが歯科治療をする場合、麻酔をしてもいいのか、また、低酸素脳症とはどのような症状なのか、その関係についてお話したいと思います。

子供の治療中の写真

■子供の歯科治療で麻酔を使ってもいいの?

麻酔の必要性については、治療中の痛みの軽減や、治療が安全に行えるように、といった目的があります。
歯の表面であるエナメル質で虫歯の進行が止まっている場合は、痛みをあまり感じないので、麻酔をしないで治療ができることもあります。
しかし、虫歯が象牙質まで進行している場合は、治療中に痛みを感じるようになるため、麻酔を使った治療になります。
 
とくに子供は、痛みや初めての治療に対して恐怖心や不安が強くあること、治療中の安全のためにも麻酔が必要になってきます。麻酔を使って治療することで、痛みで動いてしまった場合の歯や口腔内の器具による怪我、適切な範囲での治療など、治療に対する安全性が高まります。
 
歯科治療で使用されている麻酔液は安全性が高いとされており、アレルギーや気分の悪さなどもあまり感じないことが多いです。

局所麻酔と低酸素脳症との関係

適切な歯科治療のためには麻酔治療が必要であることが分かっていただけたかと思いますが、低酸素脳症になってしまうリスクがあるのでしょうか?
 
低酸素脳症とは脳に酸素が足りなくなってしまい、脳が酸素不足の状態になることをさします。脳に酸素が足りなくなると、重症の場合は意識がなくなったり、脳死状態になり死に直結したりする場合もあります。
 
子供は、歯科治療に対する強い恐怖心があることが多く、それが呼吸や心拍数に影響してしまう場合があります。そのため、麻酔など普段使用しないものを発端としてショック状態に陥ってしまうことがあるのです。
このように歯科治療に対する強い恐怖心からショック状態になることを、デンタルショックといいます。

デンタルショックとはどのような症状なの?

歯科治療する前は、緊張や不安などで通常と異なる状態の場合が多く、何かを引き金としてショック状態になることがあります。
デンタルショックには主な4つの症状があります。 

1.吐き気など

恐怖心が強かったり、痛みが出てくる怖さで、脳の循環に障害を生じて血圧や脈拍が低下したり、吐き気を感じるようになる。

2.局所麻酔中毒

使用する麻酔の量が適切ではないことで、血中濃度が上昇して心臓などの機能を抑制してしまう。 

3.アレルギー

麻酔剤やゴムなどに対してアレルギーがあり、アナフィラキシーショックを起こし、発疹やぜんそくなどの発作を起こす。 

4.血管の収縮

麻酔によって血管の収縮が起こり、心臓に負担がかかってしまう状態。
 
このようにデンタルショックに陥りやすい条件として、麻酔が引き金になることが多くあります。
他にも安全性が確認されている麻酔剤でも、子供の細い体内の中で間違って血管まで貫通して血管内に麻酔剤が入ってしまうと低酸素脳症を起こしてしまいます。

局所麻酔と低酸素脳症(まとめ)

小さいお子さんの歯科治療で痛みを感じる治療になる場合は、麻酔を使用したほうが安全で的確な治療ができます。しかし、麻酔に対する心配や子供の性質・体質など、不安に感じることが少しでもあれば、歯科医院と事前に相談し納得してから治療を受けましょう。

この記事を監修した歯科医
-この記事を監修した歯科医-

パークシティ歯科 院長 吉井 健介

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