歯が黄ばんだり茶色く変色したりしていると、お顔の印象も暗く見えたり、周りに不衛生だと思われたりすることがあります。
歯を白くする方法は毎日のケアのほかに、歯科医院でのホワイトニングや処方してもらう薬剤でのホワイトニング、などがあります。
しかし、歯科医院に通院する時間も金銭的余裕もない、お手頃に家でホワイトニングできないか…といったときに身近にあるクエン酸でホワイトニングできる、という噂を聞いたことがある人もいるかもしれません。
本当に正しい方法なのか、歯は白くなるのか、影響はないのか、などをみていきたいと思います。
■クエン酸で歯を白くできる?
クエン酸は掃除などに使われているように、汚れを落とすのに効果的です。酸には汚れを中和して溶かし落とす効果があるからです。
それを利用して、歯の表面の着色汚れを落として歯を白くできる、というウワサですが…。
■クエン酸を使ったホワイトニングはNG!!!
クエン酸や強い酸性であるレモンやイチゴで歯をこすると、酸が歯の表面を溶かして、歯が白くなったようにみえます。
しかし、酸で汚れを溶かすことは、汚れだけではなく歯を守っているエナメル質まで溶かしてしまう可能性があります。
エナメル質は歯を守る大切な役割をしているので、溶けたり削られたりすると、歯が傷つき痛みが出たり、歯の内部の象牙質が露出して虫歯になりやすくなったりして、とても危険です。
自己判断でクエン酸や酢によるホワイトニングはやめましょう。
■酸蝕歯になる危険性も
クエン酸を使ったホワイトニングだけではなく、クエン酸が多く含まれるレモンやグレープフルーツなどの柑橘類、健康志向の方がよく飲食している酢や梅干しなども摂取しすぎる事で、歯が溶けてしまうことがあり、これを酸蝕歯といいます。
酸性を摂取すると口腔内が酸性に傾きます。普通は唾液などで中性に戻しますが、間に合わずに酸性の状態が続き、歯が溶けていってしまいます。
酸蝕は歯が溶けるだけではなく、溶けた箇所から虫歯になりやすくなったり、歯が溶けてなくなってしまう病気です。
■ホワイトニングは歯科医院で!
歯科医院でするホワイトニングは過酸化水素という成分により、歯が白くなる薬剤を使用しています。国で定められた安全な濃度で歯を白くでき、また歯科衛生士などのプロの手による施術なので、ムラなくホワイトニングできます。
歯を白くするための通院時間がない方には、過酸化尿素が配合されている薬剤を歯科医院で処方してもらい、家でホワイトニングできる、ホームホワイトニングという方法もあります。
クエン酸は歯を白くする?(まとめ)
第一印象を良いものにして清潔感を失わないために、白い歯は重要なポイントです。正しく毎日のケアをして、定期的にクリーニングすることで歯本来の白さを取り戻すことも大切です。
ホワイトニングする場合も、歯科医師が処方した薬剤を使うようにし、クエン酸などで歯を白くすることはやめましょう。