Implant
インプラントとは
インプラントの仕組み
インプラント治療は、歯が失われた場所に歯の根に代わるもの(人工歯根)を埋めておき、それが骨としっかり付いた段階で人工の歯をかぶせます。
天然の歯が生えていた頃と同様の機能性と美しさを回復させる治療法です。
素材はチタンで、金属アレルギーの心配がほとんどなく、骨と一体化させる性質があります。
部分的に抜けている方も、全ての歯が抜けてしまっている人にも最適な治療法です。
インプラント治療はこんな方におすすめします!
インプラント治療が適さない場合もあります。インプラント治療をご希望される方は、まず歯科医院に相談してください。
インプラントの寿命
インプラントは、歯ぐきと馴染みがよく、腐食しにくい丈夫なチタンを使用していますが、インプラント治療後のメインテナンスを怠ると天然の歯と同様、歯槽膿漏の状態になり、インプラントが抜け落ちることがあります。
インプラントをする人は、特に、口の中の衛生状態に気をつけ、きちんと定期検診を受けることが、長持ちさせる秘訣です。
インプラント治療のメリット
・しっかり噛んで食事ができる | インプラント治療は、顎の骨にインプラントを埋め入れて結合しているので、今までと同じように食事をすることができ、噛み心地もしっかりとしています。 食べる事は人生の楽しみの一つだと考えられますので、味や食感などが自分の歯のように感じたい方や、痛みや食べ物の固さを気にすることなく、なんでも食べることができるのは、人生の生活の質を保つことにつながるでしょう。 |
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・天然の歯のような見た目 |
インプラント治療は噛み心地だけではなく、見た目も天然の歯のようになります。入れ歯のような金属のフックはなく、インプラントも見えることはありません。 被せ物にツヤと透明感があるセラミックを使うことで、周りの歯と同じように見え、また、白さも調節することができます。 |
・顎の骨が痩せない |
顎の骨は刺激が伝わりにくくなると、少しずつ痩せていきます。入れ歯などは噛む力が弱くなってしまうので顎の骨もやせ、使われない筋肉も衰えていってしまいます。 インプラントは直接力がしっかり伝わるので、顎の骨がやせにくくなり、歯茎や口周りの筋肉の衰えも防ぐことができます。 口元は年齢が出やすい箇所なので、見た目も溌剌と若々しくなり、自信につながります。 |
・周りの健康な歯を傷つけない |
インプラント治療は失われた箇所にインプラントを埋め入れる治療だけで、機能面や審美面が回復します。 失った時の他の治療法と比較したときに、一番健康な歯を大切にできる治療法です。 部分的な歯の欠損の場合に適用されるブリッジは、両隣の歯を削って土台にするので、健康な歯を削らなくてはいけません。さらに、噛むことで力がかかり続けると、削ってしまった歯は弱くなっているので、虫歯になりやすくなったり破損につながりやすくなったりします。 部分入れ歯の場合は、周りの歯に金属のフックをひっかけて使うので、かかっている歯に大きな負荷がかかり、結果的にぐらついたり、弱くなったりしてしまいます。 周りの健康な歯をなるべく長く残したい場合には、インプラント治療は適した治療法です。 |
・手入れが簡単 | インプラントは半年~1年に1回の定期検診は必ず受けていただきますが、毎日のお手入れに特別な薬などは必要なく、今までと同じような歯磨きをしていれば大丈夫です。 他の治療法である入れ歯やブリッジは、掃除や毎日のお手入れが大変で、それをずっと継続しなければいけません。 外して専用の薬剤で洗浄したり、ブリッジなどは複雑な構造なので歯ブラシも専用のものを使わないと虫歯になりやすくなります。 |
・しっかりとした噛み合わせ |
毎日毎食食事をしていると、噛む力を受け止める歯の負担は大きいものです。しかし、骨としっかり結合したインプラントは天然の歯と同じようにしっかりと力を受け止めるので、噛み合わせが崩れることはありません。 噛み合わせは、顎の筋肉や顔だけではなく、肩や腰、全身の骨格の歪みに影響していきます。正しい噛み合わせは、頭痛や肩こりの解消や体のバランスを整えることにつながります。 |
・作り直しがない |
インプラントは一度埋め入れると、メインテナンスをしっかりしていれば半永久的に使うことが出来ます。 入れ歯やブリッジなどの治療法は健康な歯に負担をかけているので、長期的にみると、土台となる歯が虫歯や歯周病になるなどして、作り直すことが多くなります。 また、インプラントは力が伝わり続けるので歯茎がやせることはありませんが、入れ歯などの場合は刺激が少なくなることで、歯茎がやせていった結果、歯茎との間に隙間があくなどして、ぐらついたり不具合がでることがあります。 |
・人生を積極的に楽しめる |
食べる楽しみもありますが、人と話したりするときに、入れ歯が外れることや、見た目を気にすることもありません。 旅行なども、取り外しや洗浄の心配もなく、今までと同じように楽しむことができます。 |
Characteristic
当院のインプラントの特徴
歯科用CTの導入
歯科用CTとは、X線による断層撮影とそれをコンピューター処理する装置です。顔の周囲から方向や位置を変えながらX線を照射して撮影します。撮影したデータにコンピューター処理をして、3次元の立体画像や断面図にします。
従来のパノラマ撮影では平面画像しか見ることができません。このため得られる情報には限りがあります。
歯科用CTでは神経や血管の位置や骨の厚みなど、立体での精密な情報がわかります。
インプラント治療では、顎の骨に穴を開ける外科手術を行うため、顎の骨の状態や神経・血管の走行位置、骨密度などを知ることはとても大切です。
歯科用CTを使用してこれらを精密に診断することで、事前にインプラントを埋め込む位置を決めることができ、手術の安全性が高まります。また、手術時間の短縮や術後の痛み・腫れの軽減につながり、より確実な治療を行うことができます。
ストローマン社製『CARES®』を使用
ストローマン社製『CARES®』を使用
CARES®は、ストローマン社製のインプラントに正確に適合するよう設計された、ストローマン社純正製品です。
インプラントのアバットメントや、修復物など優れた品質の製品です。
コンピュータシミュレーション・サージカルガイド
CT画像より作成する3D画像をもとに、専用のソフトを使用してインプラント術前シミュレーションを行い、治療計画を立てます。
この治療計画データより、光造型によるサージカルガイドを作成します。
サージカルガイドとは、インプラントを正しい角度・位置に埋入するための目印となる金属製の筒のことをいいます。オペの際に口腔内に固定して使用します。
サージカルガイドは、治療計画通りの安心で確実なオペの実現を支援するツールです。
無菌体制での治療
インプラントの成功には、衛生環境は欠かせません。
当院のインプラント治療は個室診療室で行います。
インプラントに使用する器具は、インプラント基本セットとしてまとめて滅菌し、専用の滅菌ケースに入れて手術直前まで保管します。
また、オペ時に着用するオペ着をはじめ、帽子やグローブ、マスク、手術器具を置く台やその周辺に敷くシートに至るまで、滅菌された使い捨てのものを使用します。
麻酔科非常勤講師による静脈内鎮静法
インプラント治療の際には、静脈内鎮静法を行います。
静脈内鎮静法とは、全身麻酔とは異なり、うたた寝をしているような、あるいは、ほろ酔い加減のような感覚で、不安や恐怖が取れ、とてもリラックスした状態で治療を受けることができる方法です。ストレスを感じることなく、ほとんどの場合痛みもなく、いつの間にか治療が終わっていたという感じがします。
静脈内鎮静法には
1.気分が落ち着く
2.痛みなどや治療中のことを覚えていない
3.治療時間が短く感じられる
という利点があります。さらに、精神的な緊張が和らぐことで、血圧や心拍数も安定します。
Flow
インプラント治療の流れ
診査・診断
CTで撮影し、顎の骨の量や質を検査するため、CT撮影を行います。
CTのデータをもとに、シミュレーションソフトを使って治療計画を立てます。
1次手術
1次手術終了
縫合は1~2週間後に抜糸します。
上顎で4~6ヶ月、下顎で3~4ヶ月
2次手術
最終的な歯の装着
メインテナンス
インプラント治療後のメインテナンスを怠ると天然の歯と同様、歯槽膿漏の状態になり、インプラントが抜け落ちることがあります。
お口の中の衛生状態に気をつけ、きちんと定期検診を受けることが、長持ちさせる秘訣です。
当院では、歯科衛生士がインプラントのメンテナンスを担当します。
Case
インプラント症例
Bone augmentation
インプラント骨造成とは
骨量が少ない場合のインプラント治療
インプラント治療を行うためには、インプラント(フィクスチャー)をしっかりと埋めるための歯槽骨が必要です。
しかし、歯周病や入れ歯の長期使用などにより、骨の量が不足している場合、そのままではインプラント治療が出来ないケースがあります。
その場合には、骨造成法で骨を足してやることでインプラント治療が可能になります。
骨造成法は、生体材料を使って人工骨や人工膜を用います。
また、自家骨を使った骨造成も取り入れております。自分の骨を使用するため、拒絶反応が少ない移植材です。
サイナスリフト(上顎洞底挙上術)
サイナスリフト(上顎洞底挙上術)は、上顎の骨が薄い場合に行われる骨造成法です。
上顎洞内にうまく空間を確保することで骨を移植することなく骨再生を行う方法です。
骨を採取するドナーサイトも必要ありませんし、術後感染を起こすリスクを減らすことができます。
さらに、移植工程が必要ないため、手術時間も大幅に短くすることができるので、患者様の苦痛を軽減することができます。
Iimportant point
インプラント前後の注意点
インプラント手術前の注意
- 前日は睡眠を充分にとり、体調を整えておいてください。
- 化粧は薄めに、爪は短く、マニキュア、口紅は落としておいてください。
- 手術前に抗生物質、痛み止めを飲んでいただきます。
- 長い髪の方はまとめてください。
- 義歯・装飾品は、外してください。
インプラント手術前の注意
1.止血
手術後24時間は、頻繁にうがいをしないでください。傷の治りが遅くなります。
2.痛み・薬
渡された薬は、必ず指示通りお飲みください。手術直後に鎮痛剤を飲んでいただきますが、その後痛みが出るようでしたら鎮痛剤を服用してください。(ただし4時間以上後に)
抗生物質は完全に期間分を飲みきるようにしてください。
3.麻酔
麻酔は通常2時間程度で切れます。(伝達麻酔の場合は3~4時間程度)
麻酔が効いている間は、食事等はなさらないでください。舌や頬を咬んでしまう危険があります。
4.衛生管理
手術当日の歯磨きはお控えください。翌日以降は問題ありませんが、腫れや痛みがある時は手術部を避けて行ってください。
直接指でさわったり、縫合糸を引っ張らないように注意してください。
5.食事
2~3日は軟らかい物(スープ、お粥など)を食べてください。手術した側と反対の側で噛むようにして食事してください。
6.内出血斑
手術後、頬や顎・首に内出血斑(青アザ)が出ることがあります。内出血は数日で自然に消えていきますので、ご心配いりません。
7.その他
- お風呂はシャワー程度にしてください。
- できれば2週間は飲酒・喫煙を控えてください。
- 手術後より24時間は過激な運動は避けてください。
- 手術終了後1~2週間で抜糸をします。